『メタバース進化論』レビュー|バーチャル美少女ねむが描く“次の現実”とは?
こんにちは、タカハシです。
今回は、バーチャル世界の住人でありながら現実世界にも強烈なインパクトを与え続ける著者・バーチャル美少女ねむさんの著書、『メタバース進化論』(技術評論社)について、その魅力をお届けします!
メタバースを語るならこの1冊
タカハシがこの書籍に出会ったのは2022年6月のことでした。本書の特徴としては、「メタバースって何?」という初学者から、「もうある程度知ってるよ」という中級者まで、幅広く刺さる内容になっていることです。表面的なテクノロジーの話だけでなく、文化・経済・アイデンティティといった深層まで踏み込んでいることで、今現在のメタバース世界の魅力や将来的な可能性が魅力的に綴られています。
著者であるバーチャル美少女ねむさんは、アバターを通じてメタバースの中で「生きる」ことを実践している人物。その“中の人”ではなく“ねむ”として書かれたこの本は、まさに現役メタバース住人によるリアルな一次資料と言えるかと思います。
ちなみに私は、本書との出会いをきっかけに興味を持ちまして、VRゴーグルを購入しました!
(これについては、またの機会に紹介します)
書籍の構成と注目ポイント
その1:メタバースの定義を再考する
「メタバース=3D空間+VR」ではありません。本書では、**“現実に匹敵するもう一つの生活空間”**としてメタバースを再定義しています。
ここで重要なのは、テクノロジーよりも体験と文化にフォーカスされていることです。読んでいて「メタバースは未来の話ではなく“今ここ”にある」という感覚になります。
その2:バーチャル美少女として生きる
著者自身の体験が非常に赤裸々に語られます。「バ美肉」(=バーチャル美少女受肉)という一見マニアックな世界に思える内容も、読めば納得。アバターという“もう一つの自分”が、自分自身の解放につながるという視点は、非常に示唆に富んでいます。
その3:メタバース経済圏とこれからの働き方
ここに関してはビジネスパーソンやフリーランスでお仕事をされている方に特に読んでほしいです。メタバース内での経済活動やクリエイターの可能性が語られており、「現実世界に縛られない働き方」がどんどん主流になることが感じられます。
また、個人的に非常に興味深かったのが、「VRM」規格(VR向け3Dアバターの統一規格)についての解説や、ファッション業界によるアバター向けデジタルファッションの開発に関する章です。アバターという存在が単なる“仮想の自分”を超え、自己表現の媒体としてどんどん進化していることを実感させられました。
さらに、メタバース空間内における「広告表示権」についての記述も、非常に興味を引かれました。これは、仮想空間のワールド内への「看板の設置」や「視線の集まる場所の商業利用」といったビジネスの新しい可能性を感じさせるもので、広告・マーケティングに関わる仕事をしている身としては、今後も注視していきたいテーマのひとつです。
読後の感想:これは“哲学書”でもある
著者自身の言葉から感じたのは、単なるメタバース解説本に留まらず、「人間とは何か?」「現実とは何か?」という哲学的な問いです。
さまざまな視点からメタバースについて知ることができ、読む人によって刺さるポイントが異なるかもしれませんが、それも本書の深さを物語っています。私は、「現実よりもリアルなメタバース」というパラドックス的な視点に特に惹かれました。
こんな人におすすめ!
・メタバースについて興味はあるけど、何から読めばいいかわからない人
・アバター文化やバ美肉についてリアルな体験談を知りたい人
・これからの働き方、オンラインでの自己表現に関心がある人
・自分の“生き方”や“存在”について少しでも悩んだことがある人
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まとめ
『メタバース進化論』は、今まさに変わりつつある「現実」を読み解く、新時代の羅針盤のような書です。アバターの可能性、バーチャルな生き方、そして現実世界への影響までを包括的に描いた本書は、ただの技術書やカルチャー本とは一線を画しているなと感じます。
気になっている方、迷っている方は、ぜひ読んでみてください。(上記Amazonのリンクから、数ページのサンプルも確認できます)
この本が、あなたの「現実」を少し変えてくれるかもしれません。